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2013⁄1⁄21

字幕監修 町山智浩氏(映画評論家)×岩田和明氏(映画秘宝編集長)大人気お下劣くま"テッド"の裏を語りつくす!ぶっちゃけトークショーイベントレポート

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1月18日(金)より全国134館(255スクリーン)で公開され全国で特大ヒットを記録している映画『テッド』。
可愛いらしさと下品さのギャップがどうにもたまらないと巷で話題騒然となっている本作の公開を記念して、本作の字幕監修を手掛けていただきました映画評論家の町山智浩さんと、日本で今一番売れている映画雑誌「映画秘宝」の編集長岩田和明さんをゲストにお迎えして、トークショーを実施!
かなりきわどいセリフの数々をどのように訳していったのか?また制作の段階で危険すぎてボツになったネタなど存分に語っていただきました。

開催日:1月19日(土)
場所:TOHOシネマズ 渋谷 3番スクリーン
登壇者:町山智浩さん(本作字幕監修・映画評論家)
聞き手:岩田和明さん(映画秘宝編集長)

DSCN0364.jpg岩田和明さんが町山智浩さんを呼び込むとテッドの着ぐるみを着た町山さんが登場。
登場を待ちわびていた会場からは大きな歓声があがりました。

岩田和明さん:先日着ぐるみを着られてTV出演をされていましたが、今日も着ぐるみを
着られての登場、2日連続というのはいかがですか??

町山智浩さん:私ももう50歳で娘に嫌がられながらも、こんなことやってます(笑)。
今日は客席に女性がたくさんいますけど可愛いクマに勘違いして来ちゃったんでしょうか。
アメリカで公開されたとき場内はおじさんばっかりでしたよ。小さい子どもが「ママこれみたい」って
言って「ダメよこんなの見ちゃ!」って怒られている姿は見かけました。

岩田さん:町山さんが思う注目のポイントはありますか?

町山さん:監督のセス・マクファーレンが今度のアカデミー賞の司会を務めるのと、主題歌賞にノミネートされているので『テッド』を見ておいたほうがアカデミー賞も楽しめると思います。

セス・マクファーレンは日本ではまだ有名では無いですが、アメリカでは「ファミリーガイ」というアニメで有名になったんです。『テッド』と同様で放送禁止用語連発のアニメなので、そんなセスがゴールデンタイムのアカデミー賞で司会を務めるなんて、タダで終わらないんじゃないかと話題になっています。

DSCN0374.jpg岩田さん:それは大変な事になりそうですね。『テッド』の字幕監修で気をつけた点などありますか??

町山さん:私が監修する前にあがっていた字幕が訳としては完璧なものだったので、
日本で通じやすいような表現に変えることを心がけました。
例えば"テッドラクスピン"という日本ではなじみの無いおもちゃを、人気のゆるキャラ"くまモン"に変えたのですが、本当は某女性タレントの名前を入れようとしたんですが、却下されてしまいました。"パトカーアダム30"よりすごい、という所を"ガチャピン"よりすごいに変えたりもしました。

どういう風に変えるかはTwitterで募って多かったやつとかピンときたやつを採用したところもあります。ご協力いただいた方にはこの場を借りて御礼を言いたいと思います。あとは差別的な表現も結構あったので、そこはまろやかになるように変更しました。スポーツ選手の固有名詞がたくさん出てくるところは苦労しました。

岩田さん:町山さんの監修が入ることによってわかりやすくなっているところが多いと思ったのですが、
Twitterで聞いてたんですね(笑)。

町山さん:自分のアイデアで変更したところより、民意を反映させたところのが評判がいいですね(笑)。
『テッド』はオナラネタ連発で小学生かなと思うような笑いネタや下品なネタも満載ですが、
スタインベックの『二十日鼠と人間』のような成長物語だと思います。
友情第一、オタク趣味でも大丈夫!最後はみんな成長していくというお話だと思います。
主演のマーク・ウォールバーグは常にこういう役で成長していないですけどね(笑)。

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